今回のチュートリアルでは、Substance Painterでチェッカーボードを素早くテクスチャリングするための方法を、数ある手法の中から3つ紹介します。
動画の書き起こし
皆さん、こんにちは。今回のチュートリアルでは、Substance Painterでチェッカーボードを素早くテクスチャリングするための方法を、数ある手法の中から3つ紹介します。もちろん、これらだけが利用可能な方法ではありません。今回の目的は、単純にジオメトリへ白黒のマスを割り当てることではなく、木材や、さらに分かりやすい例として大理石のような、すでに独自のテクスチャを持つマテリアルの上にチェッカーボードパターンを重ねて作成することです。
3つの方法はいずれも同じ原理に基づいています。それは、ベーステクスチャのColorチャンネルに黒いマスクをMultiplyすることです。色に黒、あるいは任意のグレーを乗算すると、その色は暗くなります。そのため、SubstanceマテリアルのColorチャンネルにチェッカーボードパターンをMultiplyすることで、特定の領域だけを暗くすることができます。
今回の例では、チェッカーボードのオブジェクトのベースマテリアルとして常にWhite Marbleを使用します。マテリアルはTri-Planar projectionでマッピングし、表面に十分な数の模様が現れるようScaleパラメータを3に設定しています。このマテリアルを選んだ理由は、模様が非常に見やすく、マスクの効果が表面の異なる部分にどのように現れるかをはっきり確認できるためです。

最初の方法では、外部の画像テクスチャをそのままテクスチャとして使用し、マスクは使いません。2つ目の方法では、レイヤーマスクを手動で作成します。最後の3つ目の方法では、Substance Painterに用意されているプロシージャルマップを使用します。
最初から意識してほしいのは、これらの方法を今回の例だけに当てはめて考えないことです。それぞれの長所と短所を踏まえながら、ほかの場面でどのように活用できるかも考えてみてください。
それでは始めましょう。
最初の方法は、グレースケールの画像テクスチャをSubstance Painterへインポートし、その画像をUVマッピングで必要な領域に配置するというものです。
White Marbleマテリアルにテクスチャマスクを適用するため、まずデフォルト設定のFill Layerを作成し、Color以外のチャンネルをすべて無効化します。これは、下にあるマテリアルの色だけを暗くして変更したいためです。

次に、Fill LayerのブレンドモードをNormalからMultiplyへ変更します。すると、乗算の効果がすぐに確認できます。

作成したFill Layer内で、Multiplyの下にある値を変更することで、効果の強さを調整できます。

続いて、事前にFile → Import Resourcesからプロジェクトへインポートしておいた画像を、ShelfのAlphasセクションからFill LayerのBase Colorスロットへドラッグします。この画像は白黒のチェッカーボードマスクであり、それを表面へ配置しています。また、マッピング範囲の外側で画像が繰り返されないように、UV WrapパラメータをNoneへ設定します。これにより、画像のコピーがほかの部分へ適用されるのを防げます。

ここでも、Multiplyの下にある値を変更することで効果の強さを調整できます。

今使用した方法では、レイヤーマスクすら必要ありません。これは異なる色の領域を定義したり特殊な効果を作ったりしているわけではなく、単にマテリアルを暗くしたいだけだからです。そのため、既存のマテリアルへ画像を直接Multiplyできます。非常に高速な方法ですが、その代わり適切な外部画像をあらかじめ用意しておく必要があります。
このチュートリアルで紹介する2つ目の方法は、レイヤーマスクを手動で作成する方法です。具体的にはPolygon Fillツールを使用し、必要に応じてブラシやSubstance Painterの各種マスキングツールを組み合わせます。
最初の方法で作成したFill Layerから画像テクスチャを削除し、その色を純粋な黒に設定します。効果の強さは、前の例と同じようにMultiplyの下にある値で調整します。
Layersパネル内のFill Layerを右クリックし、Add Black Maskを選択します。これにより黒いレイヤーマスクが作成され、最初はレイヤーの効果が表面のどこにも適用されない状態になります。

どのポリゴンに効果を適用するか、つまりマスクのどの領域を白にするかを手動で指定するため、レイヤーマスクを選択してからツールバーのPolygon Fillツールをクリックします。続いてProperties - Polygon FillパネルでPolygon Fillモードを選択し、Colorが1、つまり白になっていることを確認してから、変更したいマスをクリックしていきます。

今回のケースでは、ジオメトリのUVマップを2Dビューで表示し、対象のマスをクリックする方がより効率的です。もちろん、そのマス、つまりその面は元のジオメトリにあらかじめ存在している必要があります。そうでなければ、Polygon Fillを特定のマスだけに限定して適用することはできません。

標準的なチェスの配置では、クイーンは自分と同じ色のマスから開始します。白のクイーンはD1に配置されるため、左側の白いルークが置かれるA1のマスは黒でなければなりません。
ただし、この方法では文字や数字、その他の装飾要素までは定義していません。そのような要素を追加する場合は、最初の方法のように外部画像を使わないのであれば、おそらくブラシを使用することになるでしょう。

効果の強さは、Multiplyの下にある値を変更して調整してください。
この方法は、このチュートリアルで紹介する3つの方法の中では最も効率が悪いように見えるかもしれません。チェッカーボードという今回のケースでは、明らかに時間がかかり、さらにそのために準備されたジオメトリも必要だからです。しかし、外部画像に頼らず各面に対して直接マスクを定義できるため、ほかの状況では非常に有用です。そのため、この方法も紹介しておきたいと思いました。
次に、レイヤーマスクをリセットします。今度はFill Layerを右クリックしてAdd White Maskを選択し、マスクを完全な白にしてください。これで、このチュートリアルの最後の方法であるSubstanceのプロシージャルマップを使う手法へ進みます。

プロシージャルマップとは、アルゴリズムによって生成される特殊なマップです。つまり、適用して繰り返す画像テクスチャではなく、さまざまなパラメータの値を変更することで編集可能なパターンです。その点では、Substanceマテリアルのテクスチャそのものに近い仕組みです。
プロシージャルマスクは通常グレースケール画像として表示されます。これはマスクとして機能し、効果の強さを定義するためです。これらはShelfのProceduralsセクションにあります。

チェッカーボードパターンは非常によく使われるパターンの1つなので、SubstanceにはCheckerが用意されています。また、FabricやGrungeカテゴリーにもさまざまなパターンがあります。
Checkerは白黒のパターンなので、最初の方法で画像テクスチャを使ったときと同じように、Fill LayerのColorチャンネルへ直接適用できます。ただし今回は、プロシージャルマップの効果を実際の盤面部分だけに限定するため、レイヤーマスクが必要になります。
マスクを再び黒へ戻します。マスクを右クリックしてAdd Black Maskを選択してください。その後、Polygon Fillの選択モードへ切り替え、今度は2Dビューで矩形選択を使い、すべての盤面のマスを選択します。

あとはCheckerのパラメータを調整するだけです。Fill Layerを選択し、Properties - Fill内のScaleやOffsetといった通常のレイヤーパラメータに加え、Checker固有のパラメータも変更します。実際には数が少なく、特に重要なのはTilingです。ここで理解しておいてほしいのは、ほかのSubstance Proceduralsを試していく際にも共通することですが、これらはパラメトリックな要素であり、画像ではないという点です。

プロシージャルマスクの利点としては、まず速度が挙げられます。特に2つ目の方法で行った手動の面選択と比較すると顕著です。さらに重要なのは、独自のパラメータによって元のパターンを変更・カスタマイズできるため、非常に柔軟性が高いことです。場合によっては大幅な変更も可能です。
一方で、この方法の欠点は、必要なパターンに対応するプロシージャルマスクが存在しない場合があることです。また、2つ目の方法と同様に、数字や文字、追加の装飾要素については別の方法を使う必要があります。

それでは今回のチュートリアルは以上です。また次回お会いしましょう。